『I will never forget this day!』を覚えた日が忘れられない
男の子のパパになって1年経ち、自分がどれだけ親に大切に育てられてきたかわかってきました。
今自分が息子に対してやっていることは、昔両親からやってもらったことが多く、ふとした瞬間に自分の子供時代のことを思い出します。
つい先日も子供がベッドから落下し流血した時、ある日の家族旅行を思い出しました。
先に言っときますが、全然暗い話じゃないし楽しい思い出でもないです。ちょっとした事件のせいで忘れられない日になりました。
あの日私はまだ小学生。
タイトルの英文は家族で京都旅行に行った時の車中で覚えた初めての英文でした。
意味は「私はこの日を忘れないだろう」
5つ上の姉が得意げに言ってて自分も頑張って覚えました。
まだアップルとかピーチとか単語しか知らなかった頃なので、
両親からはすごいすごい言われて鼻高々になってた記憶があります。
この時はこの京都旅行を一生忘れないぜ!って思ってました。
京都観光ではお寺を何ヶ所かまわり、途中でお祭りをやっている場所に行きました。
結構賑わっていましたが何のお祭りだったかさっぱりわかりません。当時はそんなことあんまり気にしてませんでした。
ずらっと屋台が並んでいて、何を食べるか悩みましたが私は唐揚げを買ってもらいました。
紙コップに入ってて長めの串で突き刺しながら食べるタイプのやつです。
それを全部食べきり紙コップの底を串でぷすぷす刺して遊んでました。
何度か繰り返しやってると穴と穴がくっついて大きい穴ができる。
どんどん刺すところが無くなって端の方をぷすぷす。
だんだん刺した感触も無くなってきて強めにぶすっ!と突き刺すと
紙コップを持っていた左手の親指付け根の部分に串が突き刺さったんです。
あまりの馬鹿さに自分でも笑いそうになりながら母親に見せたら大慌て。
急いで引き抜こうとするも抜けず、病院?!救急車?!みたいな大事に。
相当慌ててパニックになりかけてましたが父親がなだめたことで、
少し落ち着いてきて、我に帰った母が思いっきり引っ張ったらスポン!と抜けました。
幸い血もほぼ出ずコンビニで買ったマキロンをぶっかけて終わりました。
やれやれ災難だぜ!
と車の中でさっき覚えたばかりの英文を、私はまた得意げに言うと
車内は笑いに包まれました。
その時のことが私の記憶に鮮明に残っています。
父親になるまで単に幼い頃の日常の記憶でしたが、今は少し違います。
その1日で小さな私のことをたくさん褒めてくれたり、心配してくれたり、大笑いしてくれたり。
大事にされていたんだなぁと今更になって感じ、
自分の息子にも全力で向き合っていこうと思いました。
はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」